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どんな研究をしているのか


■■ 研究関心

私はいくつかのテーマで研究をしてきました。それらを束ねる大きな関心は以下の二つです。この二つを考えるために、知識科学や教育学など様々なアプローチを使って研究を行っています。

1) 科学とはどういう営みなのか
2) 科学を建設的に批判し、かつ支援していくにはどうしたらいいのか

ただし、2016年以降はURA(ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーター)職に就いており、主な仕事内容はデザインやイラスト制作、研究 支援となりました。このため、仕事としては研究を進めていません。

関心はこれまでと同じように持ち続けており、できる範囲で研究を進めています。

■■ 研究の方法論

私は社会学者です。社会学というアンケートなどを思い出す方が多いかもしれませんが、 私はアンケートをとってソフトで分析するような量的な方法は使っていません。

私が使っているのは質的な方法論です。たとえば、何人かの方にインタビューにうかがい、 録音した記録を分析するインタビュー調査や、 ある人物や事例を粘り強く追いかけるケーススタディという方法で研究をしています。

■■ 研究テーマ

私が研究してきたテーマは大きく分けると三種類に分けられます。

  • 科学の視覚表象論

    私はメインとなる研究テーマは科学の視覚表象論です。サイエンティフィック・イラストレーションや図の種類と変遷について研究しています。

    修士課程|サイエンティフィックイラストレーション制作における科学者とイラストレ―ターのよりよい協働の方法を探るべく、 科学者とイラストレ―ターが協働するパンフレットの制作に参加し、どのようなコミュニケーションが 行われたのか分析しました。

    博士後期課程の副専攻|イラストレーターが制作するサイエンティフィックイラストレーションに どのような創造性があるのか、それは科学的知識とどのような関係があるのかを研究しました。

    学振特別研究員DC-2|サイエンティフィックイラストレーション制作において、イラストレーターと科学者のアイデアや知識がどのように一つの絵に結合し ていくのかを研究しました。また、日本の科学専門イラストレーターの現状や歴史についても調査しました。

    東北大での研究(科研費研究スタート支援)|科学ジャーナルのFigureにはどのような種類の図があるのか、分類方法を提案しました。また、 Figureがメディアや実験技術の変化に伴い、歴史的にどう変化したのかを研究しています。

  • 科学技術コミュニケーション

    博士論文では、科学技術コミュニケーションをテーマとして研究しました。

    私が注目しているのは、科学者や学生といった、「科学的知識の表現者」です。 これまでの表現者(科学の伝え手)に関する研究では、 科学技術コミュニケーション活動をした科学者や学生にどのような学びが起こるのかが分析されてきました。活動後にアンケートをとり、彼らにどのような学び がおきたかを指摘する例が多くみられます。

    しかしながら、科学技術コミュニケーション活動は市民と対話した瞬間だけが重要なわけではありません。表現者は練習や準備を重ね、相手の ニーズについて学んだり、自分の考え方を省察しながら、 市民との対話や情報発信の本番に臨みます。 また、表現者が得た知識やスキルの影響をうけて、科学的知識の表現は何度も修正が繰り返されます。

    私はこの準備プロセス全体をモデル化し、そこでどのような省察が生じたのかを研究しました。

  • 科学者の責任論

    3.11の震災以降、科学者は、あるいは自分は研究者として何をすべきなのかについて、考えて続けてきました。 考えるヒントにするために、日本の科学者の責任論について、レビューと考察を行いました。

(最終アップロード 2015年5月17日)